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2008年9月11日木曜日

郷1号遺跡(8月29日)

遺跡の調査終了!
 6月から始まった郷1号遺跡の調査が終了しました。6・7・8月と暑い最中でしたが、作業員の皆さんには頑張っていただきました。怪我や体調を崩すこともなく、無事に調査を終えることができました。ありがとうございました。




 写真は、発掘調査速報で何度か紹介したラジコンヘリからのものです。私たちが遺跡を上から撮影するには限界があります。そこで専門業者に撮影をお願いします。上空は風が強いうえに、ラジコンヘリという不安定な機材から撮影するので、かなり技術が必要では?といつも思います。写真からは地図上では感じられない遺跡の地理や環境がよくわかります。

 今後は、年度末に向けて調査成果を報告書にまとめていく作業を行います。出来上がった報告書は東広島市中央図書館や広島大学図書館で閲覧することができます。調査は終了しましたが、整理作業の経過などをまた紹介したいと考えています。

2008年9月9日火曜日

郷1号遺跡(8月25日)


 以前、このブログで箱式石棺(郷第2号墳)を紹介しました。調査を進めるうちに、新たな発見がありましたのでお知らせします。
 第2号墳の石棺の石を取り除いたところ、石の裏側から鉄製品が出てきました。大きさは、長さ約9cm、幅約2cm、厚さ約4mmです。ノコギリか穂摘具でしょうか?錆が付着してかなりボロボロになっており、ちょっと触っただけでも簡単に崩れてしまいそうでした。石と穴との間はわずかに2,3cmといったところで、状況から埋葬するための穴を掘って石を並べる段階で、すき間に鉄製品を納めたと考えられます。
 副葬品からは、その種類や配置場所から死者の地位や職業などを推定することができます。埋葬された人物はどんな人だったのでしょうか?

2008年8月28日木曜日

郷1号遺跡(8月18日)

弥生時代のリフォーム 
 前回に続いて竪穴住居跡(SB2)を紹介します。(写真右上)直径約6.3m、深さは約0.4mです。前回のブログでは柱穴の無い竪穴住居(SB1)を紹介しましたが、このSB2は7本の柱が立っていたと考えています。この状態から、さらに掘り進めていくと、下の写真のように溝とたくさんの柱穴が出てきました。これは、同じ場所で住居の建て替えが何回も行われたことを意味しています。出土した土器はほとんとどが弥生時代後期前半のもので、住居の建て替えは比較的短期間のうちに行われたことがわかりました。
 食料が集めやすかった、気候が温暖であったなど、住人がこの場所に住み続けた理由はいろいろ考えられますが、一つには家を建てる労力が最低限で済んだということがあるのではないでしょうか。長い間、住んでいるうちに家は傷んできて、建て替えが必要になってきます。現在のように道具が豊富にあるわけではありません。人の力だけで固い土を掘っていくのはかなりの重労働です。そこで、一度建てた場所を再利用して住んでいたと考えられるのです。

2008年8月14日木曜日

郷1号遺跡(8月11日)

柱の無い家?

 遺跡の調査も終盤にさしかかってきました。調査では、弥生時代の竪穴住居跡(SB1)を検出しました。直径は約3m、一番深い所で深さが25cmあります。
 本来ならば、柱を立てるため、住居の中に深い柱穴を掘るのですが、このSB1にはそれが見あたりません。穴を掘らずに柱を立てる方法は、柱を地面に直接置いて、倒れないように別の柱を使って支えるなどが考えられます。しかし、そういった痕跡も見つけることは出来ませんでした。
 痕跡の残らない柱の立て方は?周辺に類例はあるのか?今後の課題です。

2008年7月14日月曜日

郷1号遺跡(7月12日)

二基の古墳を発見

 6月から調査を行っている郷1号遺跡ですが、遺跡の東端と西端でタイプの異なる二基の古墳を検出しました。
 東端にある古墳(写真右上)は、横穴式石室という形態の埋葬施設を持つ円墳です。横穴式石室とは、古墳の側面から穴を掘って、その中に遺体を安置する部屋(玄室)とそこへつながる通路(羨道)を石で構築したものです。写真に見える部分は羨道と古墳の入り口をふさぐ閉塞石です。
 西端の古墳は(写真右下)、箱式石棺という棺を持つものです。箱式石棺とは、遺体を納める棺を扁平な石を使用して箱形に組み合わせたものです。元々は石の蓋があったはずですが、今は失われています。
 二基の古墳は約70mほど離れていますが、その両方から高屋盆地を見渡すことができます。埋葬された人々は変わっていく高屋の風景を眺めながら眠っていたことでしょう。
 古墳の詳しい年代などはまだわかっていません。これからの調査で明らかにしていきたいと思います。

2008年6月23日月曜日

郷1号遺跡(6月9日)


郷1号遺跡の調査を開始しました

 6月9日から高屋町郷において郷1号遺跡の発掘調査を開始しました。
 この調査は、主要地方道東広島本郷忠海線(県道59号線)の歩道設置事業に伴い実施されるものです。事前の調査では弥生時代の住居跡が確認されています。調査の内容はこのブログで皆さんにどんどんお伝えしたいと思います。お楽しみに。