2008年7月8日火曜日

溝口4号遺跡(7月15日)

戦国時代の足跡発見

 溝口4号遺跡での発掘調査が始まって、そろそろ1ヶ月が経とうとしています。遺跡の上にかぶっている土を取り除いていくと、溝口4号遺跡の内容がわかってきましたので、ご報告したいと思います。
 まず、遺跡の西側では南北に伸びる大溝が発見されました。大きさは、幅約7m、深さ約1.2mで、長さは現在のところはっきりしていません。この溝の中からは、中世の頃の土器が出土していますので、その頃のものであると考えられます。またこの大溝を調査している最中に、約20㎝の人の足あとが残っているのを発見しました。あしの大きさは小さく、女性か子どものものではないでしょうか?この足あとは、大溝を埋めている土の上から発見されたもので、戦国時代ぐらいのものと考えられます。
 また、遺跡の東側では弥生時代の土器や遺構が発見されています。遺構は竪穴住居跡、柱穴跡などが中心です。
 遺跡の中央付近では、中世ごろの火葬墓が検出されました。火葬墓は直径2m程度の小さなもので、盛り土と焼けた土、炭で構成されています。火葬墓には土師質土器の皿が供えられていました。右はその写真です。
 まだ、調査が始まって間もないので遺構の大まかな配置や遺跡のおおよその時期しかわかっておりませんが、引き続き発掘調査を進めていきたいと思います。調査で明らかになったことや、新たな発見があれば随時お伝えしていきますので楽しみにしていてください。
 

2008年7月4日金曜日

西中郷遺跡(7月1日)

西中郷遺跡の発掘調査開始。

 西中郷遺跡の発掘調査が始まりました。ほ場整備に伴う調査で、遺跡は広いのですが道路部分の調査で、調査範囲はテニスコート4分の3にあたる約200㎡です。調査期間は7月1日から31日までを予定しています。
 遺跡には西条町田口に所在し、低い丘陵に囲まれた平地(現在は水田)に位置します。周囲は、北西に二神山・北東に鏡山がそびえ、南の低丘陵地帯を越えると直近に古河川が見えます。
 周辺の遺跡は、旧石器時代~近世にかけての遺跡があります。広島大学キャンパス内に存在した遺跡や、当センターが調査した西東子遺跡・三永水源地窯跡群など数多く存在しています。これらは西条盆地の歴史を復原する為に、貴重な研究資料となっています。
 事前の試掘調査では弥生時代から中世にかけての時期の土器が出土しています。発掘調査で発見があり次第、ここでお伝えします。

2008年7月2日水曜日

溝口4号遺跡(6月23日~27日)


職場体験学習

 6月23日~27日の5日間、当文化財センターでは、東広島市立向陽中学校二年生3名の、職場体験学習を受け入れました。5日間の中で生徒たちには、現地(溝口4号遺跡)での発掘作業を3日間、室内での整理作業を2日間体験してもらいました。
 画像は、現場での発掘作業を行っている写真です。上の写真は発掘作業の一コマで、遺跡西側に存在する大溝を発掘しています。この大溝からは中世のものと思われる土器が出土しており、彼ら自身も何点かの土器を発掘しました。

 下の写真はレベルで標高を出す作業をしているところです。他に平板測量、土嚢作り、平面図の作成等を行いました。一通りの作業を体験しましたが、出土品を発見して歓声をあげるなど、現地での発掘作業が一番興味深かったようです。今回の体験で学んだことを、将来の糧にして貰えればと思います。

また、溝口4号遺跡の発掘状況は、全体の表土剥ぎと併行して、大溝の発掘を行っています。新しい発見がありましたら、当ブログで報告したいと思います。

2008年6月23日月曜日

郷1号遺跡(6月9日)


郷1号遺跡の調査を開始しました

 6月9日から高屋町郷において郷1号遺跡の発掘調査を開始しました。
 この調査は、主要地方道東広島本郷忠海線(県道59号線)の歩道設置事業に伴い実施されるものです。事前の調査では弥生時代の住居跡が確認されています。調査の内容はこのブログで皆さんにどんどんお伝えしたいと思います。お楽しみに。

2008年6月20日金曜日

杵原2号遺跡ダイジェスト~その2~

 前回は,調査に入るまでの様子を中心にお伝えし杵原2号遺跡の模様でしたが、今回は,調査の内容にも迫ってまいります

発掘調査あれこれ~調
査風景~

4月下旬
第2調査区包含層において,弥生土器が出土しました。











⇒弥生土器の破片が点在する出土状況













⇒第2調査区包含層出土状況の一部分を拡大(弥生土器の表面にあしらった刺突文が確認できる。)












⇒第2調査区包含層出土状況の一部分を拡大(弥生土器の口縁部が逆さまになった状態)




5月上旬
第1調査区SK3では,弥生土器が埋められた土坑を検出しました。







⇒発掘作業風景












⇒発掘作業風景(図面や写真撮影の為,竹串等の細かな道具を使用し,形が崩れないように掘り進めます。)













⇒発掘作業風景(全ての土を取り除いた状況です。この土坑には,3個体分の弥生土器が埋められていました。)



5月下旬
いよいよ佳境です。調査を終える前に,調査区の全景を写真撮影します。











⇒高所から俯瞰撮影するために,やぐらを設営します。











⇒ラジコンヘリコプターによる空中写真撮影風景(先ほどのやぐら撮影より更に高い位置から撮影するため,専門の業者に撮影してもらいます。)













⇒第1調査区完掘状況

2008年6月12日木曜日

高屋町溝口4号遺跡の第2次発掘調査がはじまりました

 6月11日から昨年度に引き続き、溝口4号遺跡の発掘調査を開始いたしました。
 昨年度の調査では中世の建物跡、道路、弥生時代の住居跡、環濠が検出されました。今年度は調査区を西と北に広げて、遺跡の広がりを確認することが目標です。現在は始まったばかりなので、まだまだ様子ははっきりしていませんが、中世ごろと思われる遺構、かなり大きな溝が検出されつつあります。出土しているものは小さな土器の破片が多いのですが、中には鉄を作ったときにできる不純物の塊(鉄滓)が見つかっています。この近くにでも鉄や鉄製品を作っていた工房があったのでしょうか?
 高屋町における、弥生時代の集落の様相や中世の建物群の様子が明らかになりつつあります。
 新たな発見があれば、随時ブログで発表いたしますので、楽しみにお待ちください。

2008年6月2日月曜日

杵原2号遺跡ダイジェスト~その1~

 4月から調査を実施しておりました杵原2号遺跡は、先月をもって全ての調査を終了いたしました。 調査中、近隣の皆様方におかれましては、当センターの事業に対し、ご理解とご協力を賜りましたこと、心より御礼申しあげます。
 そこで、遅ればせではございますが、杵原2号遺跡の2ヶ月間にわたる調査の様子をダイジェストでお送りします。発掘調査の臨場感をどうぞお楽しみください。

発掘調査あれこれ~現場設営から表土剥ぎ~


4月上旬
調査前の風景です。













発掘調査開始にあたって、現場作業員の方々と一緒に詰所となるテントを設営します。写真奥に見えるのが調査区です。










4月中旬
次の写真は重機(バックホー)による表土除去作業風景です。

この作業で腐葉土や木の根などの表土を取り除き、遺構が存在する面を慎重に確認しながら検出していきます。







人力による表土剥ぎ作業の様子です。













4月下旬
表土を全て剥ぎ終わり、遺構の存在する地面(遺構面)を検出したら、調査区の中に5m間隔で杭を打っていきます。
右の写真は、その作業状況です。








今回は、発掘調査に入る前の言わば準備部分を中心に、調査風景をお送りしました。
では、次回ダイジェスト~その2~でお会いしましょう。次回もお楽しみに。