2007年8月10日金曜日

溝口4号遺跡の調査が始まりました(8月6日)




 8月1日から高屋町溝口で,溝口4号遺跡の発掘調査が始まりました。調査面積は約1200㎡で,期間は5ヶ月の予定です。
 上の写真は,調査前の溝口4号遺跡です。北に向かって緩やかに傾斜する水田でしたが,現在は草原になっていました。
 現在は,重機で耕作土などの表土を剥ぎ取り,溝や柱穴などの遺構や出土品が見つかる層の近くまで掘り下げているところです(下の写真)。
 すでにいくつかの出土品が見つかっていますが,多くは鎌倉時代後期から末期に当たる13世紀末から14世紀前半のものです。その他,古墳時代の須恵器や室町時代の土器などが少量出土しています。
 遺跡の南側にある白鳥山頂には,三角縁神獣鏡を出土した白鳥古墳とその上に建てられた白鳥神社があります。白鳥神社は平安時代にはすでに篤く祀られていたとされる古社で,日本武尊の伝説も伝えられています。また,鎌倉・室町時代には麓に多くの寺院が造られ,賑わっていたようです。溝口4号遺跡がどのような性格の遺跡なのか,まだわかりませんが,発掘調査の進展によって,白鳥神社の門前の賑わいの一部分でも明らかにできるかも知れません。