2010年8月25日水曜日

御建遺跡(8月23日)

 残暑お見舞い申し上げます。毎日、経験したことのないような熱さが続いていますが、みなさんは大丈夫ですか?
 今回は、井戸の中から出土したものについて書こうと思います。
(写真1)
 写真1は、羽子板です。長さは、約22cmで途中から折れています。羽根つきは中国から室町時代に日本へ伝わったとされています。羽根つきで使う玉が飛ぶ様子が蚊を食べるトンボに似ているので、子供が蚊にさされないおまじないとしてはじめられたとも言われています。
(写真2)
 写真2は折敷(おしき)の縁です。折敷とは、食器などをのせる時に使った四角いお盆のことです。赤い漆の上に真中には萩の花(写真3)、その左右には竹が黒漆で描かれ、その上に透明な漆が塗られています。
(写真3)※萩の花部分
(写真4)
 写真4は、枡です。大きさは約8cm×8cmの正方形で高さは3cmほどです。現在の枡からするとやや小さめですが、大きさからみて一合枡のようです。外側から側面を2か所、底を4か所、竹の釘で留めています。
 
 この他には、はしや漆椀、魚の骨などが、見つかりました。これらは、井戸の周囲で洗いものをしていて落としてしまったり、ゴミになったものを投げ込んだものと思われます。