2008年9月11日木曜日

安芸国分寺周辺遺跡(9月11日)

調査が始まって2週間がたちました
 調査では遺跡の中央で、長さ約5mの溝状遺構(SD1)を検出しました。SD1は西側へ向かってだんだんと深くなっていき、一番深いところでは、約1mにもなります。遺物は、緑釉陶器や10世紀以降のころのものと考えられる須恵器や瓦などが出土しています。
 安芸国分寺跡の寺域から外れたところにあるので、直接の関連があるかわかりませんが、同時代に存在していたと考えられます。

 
 
 
 

安芸国分寺周辺遺跡(9月1日)

遺跡の調査を開始!

 安芸国分寺周辺遺跡の調査が始まりました。遺跡は平成18・19年度で行われた調査地の北側になります。調査面積は210㎡で、9月末までの調査を予定しています。
 周辺の皆さまには、ご迷惑をおかけしますがよろしくお願いします。

郷1号遺跡(8月29日)

遺跡の調査終了!
 6月から始まった郷1号遺跡の調査が終了しました。6・7・8月と暑い最中でしたが、作業員の皆さんには頑張っていただきました。怪我や体調を崩すこともなく、無事に調査を終えることができました。ありがとうございました。




 写真は、発掘調査速報で何度か紹介したラジコンヘリからのものです。私たちが遺跡を上から撮影するには限界があります。そこで専門業者に撮影をお願いします。上空は風が強いうえに、ラジコンヘリという不安定な機材から撮影するので、かなり技術が必要では?といつも思います。写真からは地図上では感じられない遺跡の地理や環境がよくわかります。

 今後は、年度末に向けて調査成果を報告書にまとめていく作業を行います。出来上がった報告書は東広島市中央図書館や広島大学図書館で閲覧することができます。調査は終了しましたが、整理作業の経過などをまた紹介したいと考えています。

2008年9月9日火曜日

郷1号遺跡(8月25日)


 以前、このブログで箱式石棺(郷第2号墳)を紹介しました。調査を進めるうちに、新たな発見がありましたのでお知らせします。
 第2号墳の石棺の石を取り除いたところ、石の裏側から鉄製品が出てきました。大きさは、長さ約9cm、幅約2cm、厚さ約4mmです。ノコギリか穂摘具でしょうか?錆が付着してかなりボロボロになっており、ちょっと触っただけでも簡単に崩れてしまいそうでした。石と穴との間はわずかに2,3cmといったところで、状況から埋葬するための穴を掘って石を並べる段階で、すき間に鉄製品を納めたと考えられます。
 副葬品からは、その種類や配置場所から死者の地位や職業などを推定することができます。埋葬された人物はどんな人だったのでしょうか?

2008年9月2日火曜日

溝口4号遺跡(8月18日~22日)


  職場体験学習


8月18日~22日の間、当文化財センターでは職場体験学習を実施しました。今回は、広島県立河内高校の2年生1名、東広島市立高屋中学校の2年生4名が体験しました。高校生は19日~22日の4日間、中学生は18日~22日の5日間の日程で行いました。


 写真は上から、発掘作業、レベルで標高値を出す作業、遺構の断面図の作成作業の風景です。


 高校2年生と中学2年生、年齢でいうと3歳離れている彼らですが、共同で作業を行っている間に、お互いすっかり馴染んだようです。早ければ数年後には社会に旅立ち、『体験学習』ではない『職場』を経験する事になると思いますが、今回学んだ事を多少なりとも活かしてもらえればと思います。

 なお、溝口4号遺跡の発掘状況ですが、以前紹介しました大溝の南側の発掘があらかた終わり、現在遺跡北側での遺構検出を行っています。大溝の他にも数多くの遺構が見つかり、クライマックスを迎えつつあります。

今後の速報をお楽しみに。