2009年9月3日木曜日
御建遺跡(9月1日)
遺跡の調査も開始から2か月が経ちました。その間、いろいろな遺構が見つかりました。ここで紹介するのはレンガ遺構です。(写真上)大きさは3.8m×3.8mの正方形で、現状では1.4mほどの高さまでレンガが残っています。このレンガは「イギリス積み」と呼ばれる方法で積まれています。「イギリス積み」とはレンガの長い面ばかりの段と短い面ばかりの段が交互になる積み方のことを言います。
左側の四角い部分(写真中央)は中央に穴が開いていて、内側には煤が付着しています。これは焚口と考えられます。
右側のアーチ部分(写真下)は人が出入りするには小さめで頭を低くしなければなりません。そのため日常的な人の出入りを目的として造られたものではないと考えられます。
遺跡の場所が西条駅周辺ということで醸造に関係するものとも考えられますが、現在のところ、いつごろ、何のために造られたのか謎です。しかしその後は倉庫のようなものとして昭和の時代まで利用されていたと思われます。そこには、排水設備として土管が埋設されていました。その時、土管を埋めやすいようにアーチ部分を壊して広げたようです。
このレンガ遺構の性格については現在調査中です。分かりしだいお知らせしたいと思います。