泥田城跡の発掘調査が始まり、3週間が経ちました。調査の経過をご報告します。
調査は、曲輪(くるわ)の頂上部の発掘調査と曲輪部分と遺跡周辺を含めた地形測量を行っています。
曲輪の頂上部は、まず腐葉土を取り除く作業から始めました。
腐葉土を取り除いた後、土の堆積の様子を観察するためのアゼを残し、その横に試し掘りのトレンチを設定して、地山面まで掘下げていきました。
下の写真は試し掘りのトレンチです。
曲輪頂上部の堆積の様子が下の写真です。
人工的に土を積み固めて盛っていくという古代の工法である版築の堆積(縞模様の堆積)を確認することができました。
また、深さ約1m掘下げたところで、地山面が確認できました。さらに曲輪西側では石敷き遺構を確認することができました。
(余談ですが・・・
アゼからは、キツネもしくはタヌキのものと思われる巣穴の様子まで観察することができました。ちなみに、この巣穴は曲輪を東西に貫いていました。巣穴は写真左と中央に二箇所に観察できました。)
土の堆積状況を写真と図面で記録した後に、アゼを取り除いて検出された石の広がりを確認していく作業にはいりました。
下の写真はアゼを取り除いている様子です。
現段階で石の広がりは約3m×1.5mの範囲で確認でき、一部石が積まれている様子も確認できました。
その様子が下の写真です。
今後も、曲輪頂上部の調査とあわせて、遺跡全体の地形測量も引き続き行っていきます。