前回、石の広がりとして少し触れた遺構について詳しくご紹介します。
石を覆っていた土を取り除いている様子が下の写真です。
刷毛や竹べらなどを使い分けて、石の輪郭をくっきり出していきました。
すると、長さ約3m、幅約1.5mのほぼ長方形の範囲で、深さ約0.45mの集石を確認することができました。端は面を揃えて石が積まれており、石の大きさは拳大から20cm程度でした。
その様子が下の写真です。
石を取り除いていくと、大きさ約5m×約2.6mの掘り込みを確認することができました。
下の写真が石を取り除いた後の掘り込みの完掘状況です。
掘り込み内の堆積土下部では粘土や鉄分の沈着が確認できたことから、水が溜められていたことが推測でき、溜め池であった可能性が高いと考えています。
溜め池として使用しなくなった後に、池の南側を石で埋め立てをして、建物の基礎とした可能性があるのではないかと考えています。