2007年9月21日金曜日
溝口4号遺跡の発掘調査
弥生の環濠?現る!!
9月に入って、溝口4号遺跡の具体的な様相が、徐々に明らかになってきました。
調査区の中央から南寄りの西側では、鎌倉時代頃と思われる掘立柱建物跡が見つかっていますが、さらにその南側で、調査区を横断するように、ほぼ南北方向の大きな溝が見つかりました。
掘り進めていくと、溝の深さは1m以上、幅は広いところで3m近くにもなる、V字形の溝であることがわかりました。
当初は、鎌倉時代の集落に伴うものではないかと考えていましたが、溝の中からは弥生土器以外出土しなかったことから、これが、弥生時代の大きな溝であることがわかりました。
全体のほんの一部しか調査ができないので、断言はできませんが、弥生時代のV字形の溝といえば、「環濠」(かんごう)と呼ばれる、集落を囲むお城の堀のような溝であることが普通です。
環濠の可能性のあるものを含めても、市内で4例目となる貴重な遺跡です。
眺めのよいこの場所に、かつて堀に囲まれた弥生の大きな村が広がっていたのでしょうか。
写真は、溝を検出した状況と掘っている作業風景です。