弥生時代のリフォーム
前回に続いて竪穴住居跡(SB2)を紹介します。(写真右上)直径約6.3m、深さは約0.4mです。前回のブログでは柱穴の無い竪穴住居(SB1)を紹介しましたが、このSB2は7本の柱が立っていたと考えています。この状態から、さらに掘り進めていくと、下の写真のように溝とたくさんの柱穴が出てきました。これは、同じ場所で住居の建て替えが何回も行われたことを意味しています。出土した土器はほとんとどが弥生時代後期前半のもので、住居の建て替えは比較的短期間のうちに行われたことがわかりました。
食料が集めやすかった、気候が温暖であったなど、住人がこの場所に住み続けた理由はいろいろ考えられますが、一つには家を建てる労力が最低限で済んだということがあるのではないでしょうか。長い間、住んでいるうちに家は傷んできて、建て替えが必要になってきます。現在のように道具が豊富にあるわけではありません。人の力だけで固い土を掘っていくのはかなりの重労働です。そこで、一度建てた場所を再利用して住んでいたと考えられるのです。