2008年7月14日月曜日

郷1号遺跡(7月12日)

二基の古墳を発見

 6月から調査を行っている郷1号遺跡ですが、遺跡の東端と西端でタイプの異なる二基の古墳を検出しました。
 東端にある古墳(写真右上)は、横穴式石室という形態の埋葬施設を持つ円墳です。横穴式石室とは、古墳の側面から穴を掘って、その中に遺体を安置する部屋(玄室)とそこへつながる通路(羨道)を石で構築したものです。写真に見える部分は羨道と古墳の入り口をふさぐ閉塞石です。
 西端の古墳は(写真右下)、箱式石棺という棺を持つものです。箱式石棺とは、遺体を納める棺を扁平な石を使用して箱形に組み合わせたものです。元々は石の蓋があったはずですが、今は失われています。
 二基の古墳は約70mほど離れていますが、その両方から高屋盆地を見渡すことができます。埋葬された人々は変わっていく高屋の風景を眺めながら眠っていたことでしょう。
 古墳の詳しい年代などはまだわかっていません。これからの調査で明らかにしていきたいと思います。